2030年ジャック・アタリの未来予測 ―不確実な世の中をサバイブせよ!
目次
- 第1章 憤懣が世界を覆い尽くす
- 第2章 解説
- 第3章 九九%が激怒する
- 第4章 明るい未来
目次メモ
第1章 憤懣が世界を覆い尽くす
順調にみえる世界
向上し続ける生活水準/続伸する平均寿命/減少する極貧/コスト削減の推進/新たなコミュニケーション手段の普及/ 農業、教育、医療の分野におけるイノベーション/技術進歩によって減る苦役/企業組織の大変革/ 共有経済〔シェアリングエコノミー〕の発展/協働と利他主義の推進/強化される民主主義/ パクス・アメリカーナは健在/環境問題に対する意識の高まり/人類の団結/国際法の支配強化/暴力の減少 。一方、、、。
世界では多くの重要なことが、悲惨な状態になりつつある
高齢化する世界人口/医療サービスの乏しい地域での人口爆発/移民の恵まれない境遇/地球環境の悪化/ 気候変動が世界におよぼす悪影響/農業の暗い未来/低迷する経済成長/加速する富の偏在/ 貧困化する先進国の中産階級/はびこり続ける極貧/破綻寸前の教育システム/破綻寸前の医療システム/ 脆弱な国際金融システム/膨張し続け、制御不能に陥る公的債務/債務軽減の窮余の策:マイナス金利の適用/ 知的所有権の侵害/失われる報道の自由/民主主義の後退/国家を牛耳る大企業/吹き荒れる保護主義の嵐/ 超大国アメリカの危うい経済成長/不透明な中国の経済成長/政治力のないヨーロッパ/ 頭角を徐々に現すロシアやインド/能力不足の国際機関/社会と家族の崩壊/カルトと原理主義者の台頭/ 勢力を伸ばすカルト集団や犯罪組織などの非国家組織/地政学的戦略の混乱と暴力の再燃
第二章 解説
- 現在までのところ、政治と経済の自由に基づく社会組織は、世界で最も優れた制度だったことが明らかになった
- しかしながら今日、このシステムは機能不全であり、世界は奈落の底へ突き落とされる寸前である
- 行き過ぎた市場主義。国、民主主義の影響力小さくなる。
- 今日、市場はグローバル化され、法の支配のない状態にある
- 国内に閉じこもる民主主義はますます空虚になり、民主主義が現実に対しておよぼす影響力は減る一方である
- 大企業の影響力大きくなり、政治が大企業に支配される
- 袋小路に陥り、怒りが爆発する
- 自由を断念することなく.大惨事.を回避するための二つの解決策て
- 市場が解決してくれると期待し続ける(ユートピア的世界)
- 協調性のある社会の構築(利他性)
第三章 九九%が激怒する
世界をよりよい方向に向かわせる
今から二〇三〇年までに、経済成長と社会調和の源泉が変化するのはほぼ間違いない。二〇三〇年、多くの分野においてポジティブな変化があるが、、、
このままでは、世界は大混乱へと向かう
人口学的観点からみたマイナス傾向/ますます悪化する公害/気候変動による影響は深刻化/水資源の枯渇/ 悪化する食糧事情/移民の増加/イノベーションが労働市場に衝撃をもたらす/富は集中し続ける
激怒の社会構造
不均衡の増幅/怒りを表す手段が増える
世界中で怒りが爆発
経済と金融の世界的危機を引き起こす六つの火種
世界大戦を勃発させる六つの起爆剤/異常事態
第四章 明るい未来
- 自分自身に働きかける
- 世界のために行動を起こす