「2020年 世界経済の勝者と敗者」を読んだのでメモ

2020年 世界経済の勝者と敗者

おすすめ度 3.3 / 5.0

経済学者ビッグネーム2人のお話。リフレ派といわれる人たちらしく、緩和推奨派。二人によれば、このままアベノミクスが続けば2020年日本は大変明るいらしい。

なぜか、異次元緩和に「出口」なし! 日銀危機に備えよ (PHPビジネス新書)や、東京五輪後の日本経済: 元日銀審議委員だから言えるなど、反リフレ派の経済学者の本に出会う機会が多かったので読んでみた。

まずお二人は、日本がバブル崩壊後ながーい停滞にあるのはデフレ脱却が遅れたからだと見ている。FRBはその結果を受けリーマンショックFRBは早急に大規模緩和を行い不況を脱出したらしい。そのレポートも存在すると。

では、なぜ日本はデフレ脱出が遅れたのか?日銀、政府がインフレ恐怖症になっているからだと。インフレ率が上がってくると、日銀、政府がストップをかけてきた。消費税をあげてたり、引き締めに移行したりして、インフレ率アップの腰を砕いてきた経緯がある。日本を回復させるには、思い切ってインフレに舵を切る必要がある。それをいまやろうとしているのがアベノミクス

ハイパーインフレを不安視する声にも心配ないと話す。アメリカは緩和しまくったけどハイパーインフレにはなっていない。それを見れば明らか。だそうです。

日本経済の状態に対しても楽観的なお二人。2015年時点でGDP比256%の政府債務はあるが、政府は547兆の資産があることを考慮すればそんなに債務超過ではないと。また対外資産も366兆と世界一持っている。だから、安定しており、実際日本国債は低金利で取引されている。だから、ハイパーインフレは到底おこらない。そもそも、円の負債は日銀で刷ればいいじゃん。ということでした。

総評。こういうの見ると、日本経済は中期的には良い方向に向かうのかもなーとは思えてきます。ただ、日銀はその後の出口戦略ちゃんとあるのかなとちょっと心配にもなったりして、長期的にみるとだいじょぶかなっていう不安感はぬぐえずでした。